MI治療とは・・・
かのスーパードクター、 月星光博先生の言葉を借りると、
“可能な限りエナメル質を残す”
となります。
歯の基本構造を下記に示しますが、表層にあるエナメル質と、内部の象牙質とは根本的に(発生学的にも)
まったく異なります。
基本的には、象牙質は、象牙質-歯髄複合体とも呼ばれ、体の内部とおなじ扱いをしなければなりません。
ちょっと難しいので、視点をまったく変えてみると・・・
エナメル質はコンクリート製。
象牙質は木製。
ばい菌をシロアリと置き換えると、イメージしやすいでしょうか!?
シロアリは、木には簡単に穴をあけます!
同じく、ばい菌にとって象牙質は簡単に溶かすことができるのです。
上の図に表現してあるように、象牙質は細管構造、つまり管が集まって出来ている構造をしており、
ちょうどばい菌が入れるぐらい(1μm)の太さをしております。
この管を、“象牙細管”と呼んでおり、ばい菌はこれを利用して深部まで侵入、
酸を出して内部より破壊していくのです。
いっぽう、エナメル質は、高度に結晶化され、鎧のような役割をし、ばい菌にとってもこれを溶かすのは
非常に困難なのです。
実際の臨床でもその差は歴然で、エナメル質を不必要に削ってしまうと、虫歯に対する抵抗力が
格段におち、わずか1~2ヶ月で2次的な虫歯を形成することがあります(経験的に)。
反面、エナメル質は、本当に強く、堅牢なのです。
ちなみに、エナメル質は再生しません。象牙質は再生します。
【MI治療例】
MI治療の最も基礎となるレジン充填。
日常的に頻繁に行われるケースを掲載しました。
すべて1回で、保険内で行っております!
MI治療例 |
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<治療前> |
<虫歯除去後> |
<治療後> |
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case1 | ||||
case2 | ||||
case3 | ||||
case4 | ||||
case5 | ||||
※最後に大事なお話(^^)
MI治療は、手段であり、目的ではありません。
あくまで、感染した歯質を除去することが目的であり、広義では問題なく機能することであると考えます。
なるべくMIを心がけますが、MIを重要視するあまり、虫歯の取り残しなどがあると、本来の治療の意味が解らなくなって
しまいます。
熟練した技術や、材料の進化によって、かつての治療より優れているように見えますが、基本的な目的は変わらない
ことを、あえて付け加えておきますので、肝に銘じてください。ね!