・平成26年11月13日(木)
Jurnal Club例会
Jurnalclubの例会が日比谷の国際ビルで行われました。
今回は、東京歯科大学名誉教授の奥田克爾先生の特別講演がありました。
奥田先生ですが、私の母校東京歯科大学のご出身で、私が学生時代の微生物学の教授でいらっしゃいました。先生には、実際に教壇に立つ
姿を拝見しておりましたし、先生のご活躍は、卒業後も耳にしておりました。大変ご高名な先生で、スウェーデン政府留学生としてカロリンスカ
大学へ留学、数々の論文を残されているようです。
弘岡先生も留学時代、多くの論文を読まれたそうですが、“K Okuda”の名前をよく耳にしていたそうです。
お二人とも、過去の論文を引き出して、これはあーだったんっだ、とか、かなりマニアックなお話をされていました(^_^;
この会に所属して、つくづくすごいと思うことは、世界的に活躍されている研究者の生の声を実際に聞けることだと思います。
さて、特別講演ですが、世界的な微生物学者だけあり、口腔内細菌のお話でした。
紀元前までさかのぼる、われわれ人類を悩ませてきた口腔内バクテリアたちは、今では全身にも影響を及ぼすことがわかってきた、
殺人者=インベーダーだ!とインパクトある力説で、脳裏に焼き付きました(^^
そのインベーダーたちが、自分を守るために(生体内に住み着くために)連携を取ったり、バイオフィルムを形成したり、いかに排除が困難で
また生体を脅かすのかが、大変わかりやすく、面白く(迫力ある!)ご講義いただきました。
また、成熟したバイオフィルムは、抗菌剤などの薬による除菌だけでは十分でないという、われわれがこのジャーナルクラブで読んできた
論文と同じような結論をおっしゃっていたことが、印象的でした。(従来通りの、歯科医師・歯科衛生士による機械的な除去。抗菌剤はあくま
で補助的なものとして使用。)
短い時間でしたが、もっともっと奥田先生の楽しくわかりやすいご講義を、機会があればぜひまた受けたいところです。
口腔内の病気は、虫歯にしろ、歯周病にしろ、歯の根の病気にしろ、ほとんどが感染によって起こるもので、その細菌たちがどのような
生態系を築き、どのような活動をしているのかという基礎を知ることは、臨床を行うわれわれにとって、大変重要なことだと思います。
ご講義後は、またお酒の席で、楽しい時間を過ごさせていただき、またJCに遊びに来ていただくことを約束して、
閉会となりました。
奥田先生ありがとうございました!